スーパーで買った果物の種を植えてみたことはありませんか。
ひょっとしたら、芽が出て木になりその果物を無限に食べられる、と想像したことはありませんか。
でも芽が出でこない、芽が出てきたけどすぐ枯れた、など失敗した方も多いのではと思います。
果物の種はそのまま土に植えただけでは、発芽率は低いです。
それに種が死んでいることも多いので発芽しない場合が多いです。
ここでは種を効率よく発芽させて、さらに大きく育て実をならせるコツを紹介します。
果物の種なら何でも良い?
結論から言うと種がある果物なら何でも良いです。
グレープフルーツ、みかん、レモン、りんご、桃・・・などは種があります。
ただし、ブドウなど種なし処理をしているものや海外輸入品は発芽しにくいと思います。
なにより、自分が食べたいものを買って育ててみましょう。
発芽を抑える物質を取り除く
まず食べてから、採取した種を水で洗います。
果物の種は自然界では動物に食べられて移動しますので、動物のおなかの中で発芽しないよう種の表面には発芽を抑える物質がついています。
ほとんどの種はヌルヌルしていますよね、それが発芽を抑制する物質です。
また種の皮あるいは殻もその同じ役割にあたります。
なので、そのまま種を植えるよりもこの発芽抑制物質を取り除くと発芽し易くなります。
ヌルヌルは、水に1時間ほど浸しておいて乾いたペーパータオルなどで拭き取ります。
皮や殻は、ヌルヌルして持ちにくいので一旦乾かしてヌルヌルがしなくなったところでやると作業し易くなります。
皮は、ピンセットや毛抜きなどを使って剥きます。殻は、ペンチや金づちなどを使って割ります。



殻の中から種をだす
| ヌルヌルを取るだけ | 皮を剥いて種をだす | 殻の中から種をだす |
| びわ、りんご、なし かき、ポポー ドラゴンフルーツ | 金柑、ポンカン、ゆず グレープフルーツ 夏みかん、レモン アボカド | プラム、桃 サクランボ マンゴー |
種を湿らせる
種を保湿します。チャック付きの袋とキッチンタオルを用意します。キッチンタオルに種をくるんで、水で濡らし、それを袋に入れます。



一旦、寒くて暗い場所に置く
次に、種に冬を経験させます。(熱帯果樹は除く)
動物に食べられ、うんこで排泄された種は、春に芽を出したいのに冬に芽がでたら大変やばいことになります。特にここ青森県では。
暖かい地域でない限り寒さですぐ死んでしまいます。
そのため種は、一度寒さにあたり暖かくならないと発芽スイッチが入らないようになっています。
なので、チャック付き袋に入れた種を冷蔵庫の野菜室に1~2か月ほど入れておきます。
※なかには冷蔵庫の中で発根するものもあります。この場合はすぐ土に植えます。
そして暖かい場所に置く
春だと勘違いさせます。
種を冷蔵庫から取り出し、暖かい場所に2週間ほど置いておきます。
育苗器あるいはホットカーペットなど加温器を持っている人は、20~25℃設定で利用します。
持っていない人は、部屋の暖かいと思われる場所に置いておきましょう。居間とか。
種が乾燥していないかたまにチェックし保湿します。そして根が出ていないかも確認します。
発根していたらすぐ土に植えます。
1か月以上たっても発根していない場合は、種が死んでいる可能性が大です、あきらめましょう。



発根したら根に光を当てない
根が出たらすぐ土に植えます。根は光を嫌います。
赤玉土小粒100%の用土に植えます。
庭の土は使用しないでください、雑菌が含まれているので、病気になるかもしれないのでNGです。
土に穴をあけ、ピンセットを使い根が下になるようにして植えます。
植えたら土をかぶせ、水をたっぷり与え、暖かい場所に置きます。約2週間から1カ月後ほどで双葉が出てきます。
ここでも育苗器やホットカーペットなどの加温器を使うと早く芽が出てきます。



種から育てた苗は実生(みしょう)といって、細かく観ると葉の形が違ったり、生育状態が違ったり個性があります。
ここでは、間引きして元気な苗だけを3号鉢に植え替えますので、一旦種まきポットなどに植えます。
種が少ない場合は、直接3号鉢に植えてもOKです。私はゼリーを食べたカップに植えてます。
本葉4~5枚程度になったら鉢に植え替えます(鉢上げ)
種まきポットから1本づつ鉢に植え替えます。
本葉が4~5枚になったら、太い苗を選び3号鉢に植え替えます。
1号は3cmなので3号は直径9cmの鉢のことです。
ここで注意するのは大きい鉢に植えるとかえって生育が悪くなる場合があります。
ヘタすると根腐れを起こし死んでしまいます。
根のボリュームに合った鉢にすることで水やり管理が安定します。

水やり(春、夏、秋)
乾かしてからたっぷりと水をあげる。
水やりは、春は1回、夏は2回・・・とか書いてあるものもありますが、一義的に決めるのは間違いで、天候や植物の状態、土の状態で変化します。
私も、やり始めたころ毎朝なにも考えず水をやって、枯らしたことがあります。
根は乾かすと水を求めて成長します。
植物は根が先に伸び次に地上部の木が成長しますので、大きく強く育てるにはまずは根を成長させることが大事です。
根の成長をイメージして水やりをします。
乾くと土の色が変わります。又、鉢の重さも軽くなります。
土の表面が乾いても中はまだ湿っている場合があるので、重さも同時に確認します。



土が乾いていることを確認し、さらに鉢の重さをみて軽いと思ったらたっぷり水をあげます。
鉢底から水が出てくる程度の量が正解です。
最初は「水やりチェッカー」を使うのも良いと思います。
乾燥してくると表示部が青色から白色に変化します。


私は、鉢植えの場合は、乾かし気味に育てるのがベストだと思っています。
限界まで水をやらないと、植物たちが「水をください」と騒いできます。
例えば、柑橘類の場合は、水が不足すると葉がくるんと丸まってきます。
葉が垂れてくる植物もあります。逆にわからないのもありますが。

耐寒性と冬の水やりについて
耐寒性のない植物は、寒さにあたると葉が茶色く変色し枯れて死んでしまいます。
常緑樹でも耐寒性0℃以上のものは、屋内(家の玄関など)に取り込むことで越冬できます。
まず屋内に取り込んで、霜や雪、強風にあてないことです。
寒冷紗や農業用プチプチで覆うのも良いでしょう。
熱帯常緑樹は、寒冷地/青森県では温室が必須です。
| 落葉樹 | 常緑樹 | 熱帯常緑樹 | |
| 品種 | りんご、なし、かき、サクランボ、桃プラム、ポポー | 金柑、ぽんかん、ゆず、びわ、 グレープフルーツ、夏みかん | レモン、アボカド、マンゴー 、ドラゴンフルーツ |
| 耐寒性 | 目安 -10℃以上 | 目安 0℃以上 | 目安 10℃以上 |
| 寒冷地/青森県 での対応 | ・屋外でもOK ・落葉したら水はやらない | ・屋内に取り込む ・基本は水はやらない ・水が欲しいサインがあったら水をやる | ・温室に入れる(20℃) ・水やりは乾かしてたっぷりと |
鉢増し
根の状態を見て徐々に大きい鉢に植え替えていきます。(鉢増し)
根の状態は、鉢の底を見て、穴から根が出ていたら植え替えどきの目安です。
そしたら木を鉢から抜いて根が廻っていることを確認し、鉢増しします。

鉢増しは、3号鉢の場合、次は4号鉢か5号鉢に植え替えします。
根の状態を見て、根がすごく絡まっていたら5号鉢、そうでなかったら4号鉢にします。
用土は、赤玉土70:腐葉土30にします。果樹用培養土を混ぜてもよいです。
それに緩効性肥料、有機肥料を適量入れます。
以降同様に7号、9号、11号と鉢増ししていきます。
私の場合は、最終的に11号か12号でもう鉢増しはしません。鉢が重くて持てなくなるからです。
植え替えもみてください
樹勢を抑える
摘心をします。
木の高さが約60cmに達したら、摘心します。
摘心する位置によって、次の枝の出方が異なります。
A位置で摘心すると新しい枝が1~2本、B位置で摘心すると3~4本の新しい枝が生えるイメージです。
葉が多いほど光合成が活発に行われると考えられます。
摘心によって枝が4本伸びたら、葉の数も4倍になります。葉の増加は重要です。
樹勢を抑えることで、木は高く伸びないで太るイメージです。
伸びた枝を切る剪定については、目的によりやり方が違いますのでここでは割愛します。

鉢植えと地植え
桃栗三年柿八年といいますが、これはだいたいの目安で正しくはないです。生育度合いで異なります。
ただ地植えよりも鉢植えのほうが早く木が成熟するので早く実がなります。
私の場合、鉢植えで柿は4年目に花が咲きました。八年もかかりません。
木は自分の体を大きくするか(幹を太くするか)、花を咲かせ子孫を増やすかの2択で成長します。
自分がどういう状態なのか、根や枝が決めているのです。年数だけで実がつくのではありません。
鉢植えの場合は、根が自由に伸びない根域制限しているようなものなので木が早く成熟します。
また枝を誘引して開くことで樹勢を抑えられるので、花芽をつきやすくもできます。

だから私は鉢植えを勧めています。
ちなみに鉢植えの木を地植えすると1~3年実がつかなくなります。
最後に
青森県では、柑橘類は育たないと思われがちですが、冬に屋内に取り込むことで十分生育できます。
複数の鉢がある場合は、屋内のいろいろな場所、例えば玄関、居間の窓際、においてみて、越冬できるところを探すのもいいと思います。グレープフルーツやミカンの木は意外と寒さに強いです。是非、チャレンジしてみてください。


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